常陸國の七つの名神大社は北斗七星〜破軍星を背に

名神大社を結んでできる図形について考えています。

■名神大社を結んでできる図形② 2022.08.05

名神大社を結んでできる図形② 2022.08.05

古代の官社である名神大社225社のうち、宮中・畿内にあるものが58社、畿内に近い近江の10社と紀伊の12社、そして島である壱岐対馬が各6社の計12社と伊豆の5社、また陸奥の15社を除いた名神大社は118社となる。

 

数多ある神社を名神大社というフィルターをかけると結ぶ点の数はかなり絞られるが、上記の名神の集中している地域を今回は別枠とすると、さらにおよそ半分の数に絞られる

 

名神大社ではないが、一之宮である神社はやはり注目すべきであり、こちらは別に■印でプロットした。

 

前回は、名神大社が紡ぐ星座について考えてみたが、今回は名神大社を結んでできる他の図形について探ってみたい。

 

まず畿内を囲むように表れる五芒星

 

若狭彦神社-阿射加神社-熊野本宮大社大麻比古神社-伊和神社

 

各頂点を結んだ距離は国土地理院地図の計測機能での数値でおおよそ180㎞となる。

かなり整った五芒星だ。

 

若狭彦神社-熊野本宮大社のラインは南北を貫く経線を表しているのではないか?

 

若狭彦-熊野、若狭彦-大麻比古を等辺

大麻比古-熊野を底辺とする二等辺三角形に着目すると、大きさ、角度が極めて近い二等辺三角形が他にも発見できる。(等辺180㎞・底辺90~125㎞で等辺の一つが経線を表す)

 

関東地方には

△ 宇都宮二荒山神社富士山本宮浅間大社安房神社

中部地方には

生島足島神社熱田神宮-敬満神社

射水神社-若狭彦神社-熱田神宮

中国四国地方には

出雲大社-玉祖神社-伊予神社 (※玉祖は一之宮ではあるが名神大社ではない)

 

日本列島を覆うように、この二等辺三角形をグリッドにしたようなラインが浮かび上がる。

 

経線を表すと思われるラインのピッチは均等ではないものの、海に突き出た岬・崎に近いことも興味深い。

 

グリッドポイントとなる名神大社は港や入り江など海岸線からアクセスしやすい位置に多いように思う。海人族がなんらか関わっている可能性を感じる。

 

またさらに線を結んでいくと、これらの二等辺三角形の頂点から降ろした垂線の交点(付近)に名神大社がある場合が多い。南宮大社や籠神社を例にとると、

 

大麻比古-籠-南宮-熊野の長方形をつくる。

 

さらにその長辺を底辺とした二等辺三角形を作ることができる位置に、また神社があったりする。

 

例えば、上記の長方形に神宮と中山神社を頂点として加えると、変形ながら六角形となり五芒星と六芒星が重なって見えるのだ。その中心付近にあるのは難波宮であり、やはり何らかの意図を感じずにはいられない。

 

想像力をたくましくすれば、この変形六角形は亀にも見える。籠神社が頂点のひとつだが、籠目ともいえるし、大麻比古神社の麻文様も六芒星と類似する。

 

ちなみに美濃国一之宮南宮大社延喜式神名帳での記載は仲山金山彦神社で、六角形の左右対称の対となる美作国一之宮は中山神社。ともに金属や鏡作りに関係する神社。

 

神宮のご神体の鏡に何らかの関係を感じてしまう。

籠神社の宝物 息津鏡・辺津鏡(ニギハヤヒの十種神宝か?)

六芒星の交点付近にある日前神宮・国懸神宮のご神体はそれぞれ日像鏡日矛鏡

 

この六角形については鏡に関連する神社が多いように思う。

 

さて、ほかの地方でも規則的な二等辺三角形を内包する六角形がつくれそうだ。これらについては、もう少し検証を重ねてみたい。

 

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