■名神大社を結んでできる図形③ 2022.08.06
ここまで古代の官社である名神大社を結ぶと
①天の星座を表すのではないか?
②経線となる等辺をもつ二等辺三角形のグリッドを織りなすのではないか?
以上の2点について名神大社を結んでできる図形を考察してきた。規則性のある図形は何らかの意図を感じるものであった。
第3回目では、列島に現れる『大きな鳥の図形』について考察していきたい。
まず古代難波宮跡の南にある名神大社、和泉国一之宮『大鳥神社』に着目する。
ここを起点に以下線を結んでいく。
(越前国一之宮氣比神宮および信濃国一之宮諏訪大社が線分上にある)
(因幡国一之宮宇倍神社および出雲国一之宮出雲大社が線分上にある)
この2つの大きな三角形を翼とした大きな鳥が見えてこないだろうか?
丹後国一之宮籠神社と大鳥神社を結んだラインをセンターとして仮に
Aの三角形を【東翼】
Bの三角形を【西翼】とする。
この2つの三角形の数値を調べてみるとかなり近い長さと角度をもつ三角形であった。
距離については国土地理院の距離計測を利用した。角度と面積については、実際には球体であるため実際とは異なるが、仮に平面とした場合の翼の頂点での角度①∠76.5 角度②∠76.55になるなど大変興味深い結果となった。
そして籠神社-大鳥神社ラインを対称軸に東西線対称の図形になっているのだ。
気多:水若酢
氣比:宇部
諏訪:出雲
安房:宇佐
玉前:住吉
熱田:吉備津
富士山本宮浅間:厳島 など
大鳥神社という名前、古代の都アスカを『飛鳥』と表現することも、もしかしたら何らかの関係があるのではないかと考えている。
そして、もう一つ興味深いことに気が付いた。
東翼を表す三角形の線分 大鳥-安房ライン上を見ていくと、その線上に『日本武尊陵』があるのだ。しかも線のラインと平行な向きになっている。
大鳥神社のご祭神といえば、日本武尊だ。ライン上にある御陵は宮内庁により治定されている3つのうち、大阪府羽曳野市にある白鳥陵で墳丘長190mの前方後円墳である。(他2つは亀山市の能褒野墓と奈良県御所市の白鳥陵でこれらはライン上にはない)
5世紀後半の古墳といわれているので、果たしてこの『大きな鳥の図形』はそこまでさかのぼるのであろうか?
ラインと平行なのも驚くが、『羽曳野』という地名も何らかの関連性を感じてしまう。
大鳥神社と日本武尊の白鳥伝説 そして日本列島に名神大社を結んでできる大きな鳥の図形。
これまでの星座を表す神社、グリッドポイントとなる神社と同時期に行われたのか?そのあたりも気になるところである。